ネットワーク速度は、よく「水道管の太さ」に例えられます。管が細いと一度に流せる水の量が少なく、管が太いほど大量のデータを短時間で送ることができます。
速度差で押さえておきたい「GbE」とは?GbEは「Gigabit Ethernet」の略で、読み方は「ギガビットイーサネット」です。PC、NAS、スイッチ、Wi-Fiルーターなどを有線LANで接続するときの通信速度を表す言葉で、「1秒間にどれくらいのデータを送れるか」を示す目安になります。
例えば、1GbEは最大1Gbps、2.5GbEは最大2.5Gbps、10GbEは最大10Gbpsの通信に対応します。QNAPのネットワーク製品でも、一般的な1GbEのほか、2.5GbE、10GbE、25GbE、100GbEなど、用途に応じたさまざまな速度帯が使われています。
ここで注意したいのは、ネットワーク速度はNASやPCだけで決まるわけではないという点です。PC・NASのLANポート、スイッチのポート、ケーブル、接続方式のすべてが対応していて、はじめてその速度を活かせます。
また、同じように見えるLAN端子でも、1GbEまでのもの、2.5GbEに対応したもの、10GbEに対応したものがあります。さらに、SFP+、SFP28、QSFP28のようなスロット型の接続端子では、光ファイバーやDACケーブルを使って、10GbE、25GbE、100GbEといった高速接続を構成します。
つまり大切なのは、端子の形だけでなく「そのポートがどの速度規格に対応しているか」を確認することです。
どれくらい速くなる?規格ごとの転送時間を比較では、1GbE、2.5GbE、10GbE、25GbE、100GbEでは、実際にどれくらいの速度差があるのでしょうか。
例えば、10GBの動画ファイルを転送する場合、理論値では以下のような差が生まれます。
既存のLAN配線を活かしやすい「2.5GbE」と、作業効率を大きく引き上げる「10GbE」が、家庭・オフィスの高速化における現実的な選択肢として注目されています。
※2026年7月時点
高速ネットワークの中心となるのが、機器同士をつなぐ「スイッチ」です。
NAS、PC、Wi-Fiルーター、サーバーなどをどの速度で接続するかによって、選ぶべきモデルは変わります。
QNAPのスイッチは、設定不要で使えるアンマネージドモデルから、VLANや管理機能に対応したマネージドモデルまで幅広く展開されています。
「普段使いのPCは2.5GbEで十分。でもNASやメインPCだけは10GbEで高速化したい」
そんな方におすすめなのが、2.5GbEと10GbEを組み合わせた混在モデルです。
必要な場所だけを10GbE化できるため、コストを抑えながら体感速度をしっかり高められます。家庭のNAS環境から、小規模オフィスの共有ストレージまで導入しやすい構成です。
10GbE環境では、RJ45(LANケーブル)とSFP+(光ファイバー/DACケーブル)のどちらを使うか迷うことがあります。
市販の「SFP+ to RJ45 変換アダプタ」は発熱が大きく、使用環境によっては通信が不安定になる場合があります。
QNAPのコンボポート搭載モデルなら、アダプタを使わずLANケーブルを直接接続できるため、発熱を抑えながら安定した10GbE通信を構築しやすくなります。
※コンボポートは排他仕様のため、RJ45またはSFP+のどちらか一方のみ使用できます。
複数台のPCやNASをまとめて10GbE接続したい場合は、全ポート10GbEモデルがおすすめです。
4K動画編集、写真・映像データの共有、大容量バックアップ、複数人でのNASアクセスなど、ネットワーク全体の速度を底上げしたい環境に適しています。
「NASだけ速い」ではなく、「PCもNASもスイッチも10GbEでそろえる」ことで、データ転送の待ち時間を大きく短縮できます。
映像制作、仮想化環境、大規模ファイル共有、サーバー間通信など、さらに広い帯域が必要な現場には25GbE・100GbE対応モデルが適しています。
単なる高速化ではなく、複数の高速機器が同時に通信する環境でも、安定したデータフローを確保しやすいのが大きなメリットです。
スイッチを高速化しても、PCやNAS側の端子が1GbEのままでは、本来の速度を発揮できません。
ネットワーク全体を高速化するには、端末側にも10GbE、25GbE、100GbEに対応した接続環境が必要です。
ノートPCやMacなど、PCIeカードを取り付けられない環境では、外付けタイプの10GbEアダプタが便利です。
ケーブルを接続するだけで、高速ネットワーク環境に参加できます。
高速ネットワークでは、スイッチや拡張カードだけでなく、ケーブル選びも重要です。
規格に合わないケーブルを使うと、速度が出なかったり、通信が不安定になったりする場合があります。
既存のLAN配線を活かしやすいのがRJ45のメリットです。
ただし、10GbEの速度を安定して利用するには、Cat6A以上のケーブルがおすすめです。
Cat5e: 2.5GbE / 5GbE環境で活用しやすい既存配線向け
Cat6A: 10GbE環境におすすめ。ノイズに強く、安定した通信に適しています。
主に光ファイバー接続やDACケーブルで使用されるスロット型端子です。
長距離接続や高速・低遅延が求められる環境で使われます。
NASとスイッチを同じラック内や近距離で接続する場合は、DACケーブルが便利です。
両端にコネクタが組み込まれており、低コスト・低発熱・接続のしやすさが魅力です。
ネットワーク高速化で大切なのは、「一番速い製品を選ぶこと」ではありません。
利用目的、接続する機器、必要な速度、予算に合わせて、無理なくバランスの良い構成を選ぶことです。
2.5GbE / 10GbE混在スイッチ + 既存のCat5eまたはCat6Aケーブル
10GbEスイッチ + 10GbE拡張カード + Cat6AケーブルまたはDACケーブル
25GbE / 100GbEスイッチ + 25G/100G対応拡張カード + 光ファイバーまたはDACケーブル
Wi-Fiアクセスポイントや監視カメラを設置する場合は、LANケーブル1本で通信と電源供給ができるPoE対応スイッチも便利です。
QSW-M2106PR-2S2Tなど、用途に応じたモデルをご用意しています。
ネットワーク構築に迷ったら、ぜひQNAP EC SHOPへご相談ください。
ご家庭のNAS活用から、クリエイター環境、オフィスの共有ストレージまで、用途とご予算に合わせた最適な高速ネットワーク環境をご提案いたします。